Cyperus diffusus
Kayin, Myanmar
さて、今回はシペルス属に関して、水草的魅力を紹介していきます。
理由は輸入しても閑古鳥で大損ぶっこいてるからです。
※カヤツリグサ科は非常に逸出リスクが高い植物です。可能な限り屋内での栽培を行い、持て余した際は廃棄をお願いいたします。
Cyperus helferiはご存知、水中適性がかなりあります。
水上だとそれなりのサイズになりますが、水中だとやや小型。穂が出ないのは難点ですが、なかなかカッコいいです。
・栽培方法
栽培はたいへん容易。水上では適当な土で肥料やって乾かさなければ爆速で増えます。
しかし水中は未知数です。
ただし水中適性があるものはC. helferiだけなわけがないのです。
・水中での問題
さて、水中栽培での問題点を挙げていきましょう。
・デカくなる(かもしれない)
・肥料要求量が凄まじい
・成長速度早め
・リン過剰に弱い(黒ゴケの対応が大変)
・なにより水中適性が未知数
・強い光を必要とする
上記の解決策を考えてみましょう。
1. まずはデカくなる可能性ですが、これはC. helferiやマナウスシペルスの例を見れば小型化する可能性は大いにあります。
2. 肥料要求に関しては魚と一緒に飼育するのが良いかもしれません。ただこれはリン過剰を招く可能性があり、その場合では黒ゴケが出る可能性があります。その黒ゴケの問題点ですが、黒ゴケの出た葉をカットするとカットした葉が枯れ込みます。レイアウトではかなりの痛手でしょう。
3. 成長速度ですが、これは裏を返せば、レイアウトではかなり利点かもしれません。時間をかけずに美しいシペルス畑を作れそうですね。
4. 強い光を必要とする可能性ですが、これに関しては水中では特に顕著かもしれません。とにかく光を強くしてください。もうこれはどうしようもないです。
次は利点を挙げていきます。
・水中だと原始的なレイアウトができる?シペルスの森で泳ぐ小型原種系は魅力的かも
・アトラスレイアウトが容易
・魚の餌やフンをよく吸収するので、苔が生えにくい
・夏場の屋外水槽の遮光に良い
・見た目が良い、細葉のあの形状の水草や植物は少ない
・種が多いためコレクション性が高い
・採集圧がかかりにくい
・とにかく丈夫、よく増える
上記をより詳しく解説しましょう。
1. これは素晴らしいですね。例えば水田に生きている魚種であればかなり魅力的なレイアウトになりそうです
2. 成長が早く、また国産種も多いので、アトラスレイアウトをするのに種を集めやすいです。
3. コケ対策はかなり良いのではないでしょうか。掃除の手間が省けそうです。
4. 屋外水槽ではたびたび日光による温度上昇が問題になります。そんな時はカヤツリグサ、葉焼けしにくく自然な感じで遮光できます。
5. 他の科ではなかなか見られない形状です。水草としてはかなり異質なのではないでしょうか。
6. コレクターとしては種が多いのは魅力ですね。とにかく素晴らしい種数です。まぁここで魅力を感じる方は少数派かもしれません。デカいですし…
7. ほぼ雑草ですし、穂を浮かべておけばかなり増殖可能な種もあります。1本から100本も容易でしょう。あとは水田雑草のようなものでしたら、なんぼとっても怒られません(地主には許可は取ってくださいね)
8. とにかく丈夫です。かなり丈夫です。パックに入れて一年くらい放置しても生きてます。
まとめ
というわけで、カヤツリグサはまだまだ可能性を秘めています。
ぜひ、色々な方にチャレンジしてみてほしい植物です。というか飽和状態にありがちな水草の種数を増やす可能性があります…!!!
ギャラリー
ひとまずうちで入荷したカヤツリグサを紹介してみましょう。
Cyperus mindorensis
Kayin, Myanmar
Cyperus helferi(?)
Kayin, Myanmar
Cyperus compactus
Kayin, Myanmar
Cyperus sp.
Kayin, Myanmar
Cyperus spp.
in Habitat
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